2011年06月30日

「女子の古本屋」刊行記念トークショー@海文堂書店

6月25日、神戸海文堂書店にて開催された「女子の古本屋」トークショーの駄々猫的まとめ、です。

トーク講演会のまとめといえば、書肆紅屋さまとつん堂さんにお任せだったのですが、今回はお二人ともいらっしゃらないので。
かなり一生懸命メモりましたが、立ちっぱなしで汗拭きながらでしたし、集中力が途切れた部分もあり、完璧とは言えない。でも、骨子はこんなものかなと思います。

長いので、読まれる方は、PCをお薦めします。

告知が出てから早い段階で「満員御礼」になり、出店者は立ち見をさせていただいたのだけど、それも限界に近い状況。
クーラーがきかないぐらいの密度、熱気で、私、滝汗でございました。
入り口近くにいたのだけど、始まってからもお客さんがやってきては「え?入れないの?」といった按配。

先月のオカトークの時には、まだあまり具合がよくなさそうだった岡崎さんが、元気にトークを引っ張って、善行さんとのやりとりも絶妙なコンビネーションで、終始笑わせてくれました。

「つかみ」からして、「経験したばかりのほやほやブックオフネタ」で、大爆笑。
これに関しては、これからも使うかもということなので、あえて書きません。

お二人の、お互いに冴えた突っ込みは、こんな感じ↓

善「物件探した時、人の流れを考えてね、恵文社>ガケ書房って流れができてるから、便乗できる場所が良いなあと思ってさ」
岡「そんなら、いっそ恵文社の隣に出せばよかったんちゃうか? 勝手に恵文社2(ツー)とか名乗って」

岡「自分、女の人がほんま好きなんやな〜て。(女子の古本屋の)一編一編がラブレターみたい」
善「そら、元々やろ。本は関係ないやろ!」

他にもちょこちょこあって、大笑いさせていただいたのですが、文章にしちゃうといまひとつ面白くないし、本題からどんどんズレるので割愛します。
まあ、こういうのは「その場にいた人だけの楽しみ」になっちゃいますね。

●前半:岡崎武志著『女子の古本屋』に関して●

・きっかけ、出発点は「日月堂」さん。女性店主にパワーと哲学を感じた。
・連載開始時は「どこまで続けられるか」「全部同じような感じになっちゃうのでは」と心配だった。
・書き方の工夫はしたけれど(なずな屋さんは、古時計のエピソードを交えて時間軸で追うとか)、一編一編まったく違うものができた。書くのに苦労しなかった。皆さんに「書かせてもらった」感じ
・一人ひとりの人生、考え方、みな違う。ドラマにならんかな〜TVにでもなれば、家のローンが払えるんだけど(笑)
この本がきっかけて「私もやりたいと思った」というのは最高の賛辞。本当に嬉しい。書く仕事というのは意外と反響がないけれど、この本に関してはけっこうあった。

徒然舎さんの感想

・単行本が出た時、岐阜にはなく、東京の丸善で購入。仕事を辞め、ぼんやりしていた時期に読んだ。
・「皆さんスゴイな〜私にはそんなパワーないなあ」と思った。
・印象が強かったのは「蟲文庫」さん。「絶対続ける」「バイトしてでも続ける」という意思の強さがすごいと思った。

善行堂さんの感想

・力入ってるな〜と。他の本が本気じゃないってことじゃないが、これは代表作になるんじゃないかと。
・一編一編にドラマ性がある。

女子の古本屋(含め、最近開店した古本屋)について思うこと

・取材した店、一軒も閉めていない。女性はねばり強い。続けていくことの大切さをわかっている。(始めることより続けることの方が大変)
・訪問していて「女性ならでは」という点を感じた。たとえば「子連れで入れる店」「ベビーカーで入れる店」とか。
・挨拶にしても、空間の取り方にしても、品揃えにしても、昔ながらの店とは全然違う。
・本棚の既製品じゃない率高い。音楽はボサノバ率高い。
・女性店主の増加につれて、女性客も増えたように思う。自分らがうろうろしていた頃は、年配者男性ばかりだった。
女性が入りやすい店は、男性も入りやすい。若い男性率、カップル率も増えたのでは。
・女子の古本屋、もっと増えるといいなあ。ここに来てる人、何人か狙って勧誘したいぐらい(笑)


●後半:岡崎武志が二人の店主に聞く●

徒然舎さん=つ、善行堂さん=ぜ 省略させていただきます。
質問と回答が「あれ?」ってところもありますが、話の流れでそうなっているので、あしからず。
また「書くとちょっとヤバイ?」と判断した部分は、固有名詞含め割愛しています。

Q.お店について

つ:岐阜市にある。駅からちょっと距離があるが、23畳。バックヤードも店内にある。靴を脱いであがってもらう方式。

ぜ:京都の銀閣寺近くにある。土地勘もあるし、近くに古本屋があって、人の流れができているから、集客を考えてそのあたりで物件を探した。元タコヤキ屋だった店で、入居が決まってからもタコヤキ器があった。・・・タコヤキ屋の方が儲かったかも(笑)

Q.古本屋になったのは?

つ:元は岐阜の出版社の編集部に9年いて辞めて。岐阜には古本屋少ないし、あまり行ったこともなかったが、ネットで本を売り始めた。名古屋の一箱古本市に出て、直接お客さんと触れ合えるって良いなと思った。

ぜ:大阪で学習塾を25年やっていた。もともと「いつかやりたい」とは思っていた。だんだん生徒も減って、体力とかいろんなことも重なって、集めてきた本を元手に始めることにした。

Q.どんな古本屋さんになりたいか?

つ:フツーの街の古本屋。往来座(東京/池袋)さんみたいな。遊びに行った時「これだ!」と思った。色々な本があって、普通の人が普通に本を選んで、近所の人がふらっとやってくるみたいな。

ぜ:僕もフツーが良いと。色んな店の良いトコをいただいて。本の知識よりもいろんな古本屋を回ることが勉強になる。簡単にいかないことは沢山あるけど、考えて工夫していきたい。

Q.物件探し

つ:岐阜なのに東京と同じぐらい坪単価が高く、半年ぐらい探した。やっと納得できる物件が見つかり、すぐ契約。資金はないなりにやりくりした。無理(借金)はしない主義。

ぜ:毎日物件探してたが、だんだん嫌になっちゃって古本屋に逃げたり、家族サービスで湧き水汲んだりしていた・・・けど、意外と早く見つかった。3月に塾辞めて、5月に契約、6月にオープン。

Q.備品類は?

つ:元事務所だった物件で、スリガラスだったので、透明の(中が見える)ガラスに取り替えた。本棚が足りなくて、ツイッターとかで呼びかけたら、近所の方からいただいたりして何とか。レジは買った。

ぜ:タコヤキ器具をどかして・・・本棚は、妻の父が大工さんなんで作ってもらった。地震対策もばっちり。でももう満杯。

本題とはズレるけれど、徒然舎さんが、元同僚である夫に「古本屋の方が向いている」と言われた話から、「明るくて話好きな人柄だもんね」「家では相手してもらえないおっちゃんの相手をしてくれそうだよね」という話に。
なんだか、納得しちゃいました。ありそうありそう。これ逆もあるんですな。(話好きのおっちゃん店主と女性客という組み合わせ)

Q.本はどうやって集めたか?

つ:元々オンラインショップをやっていたので在庫はあった。古書組合も入ったけれど、最初からがんがん買わない方が良いと先輩方にアドバイスされた。買取もあるだろうし、売れ筋や動きを見てからでも補充は遅くないって。数より質、地元にあった本を揃える方が大事だと思う。

ぜ:自分が長年買い集めた本で始めた。そんなね、減らないし。買い取りもあるし、足りなくなってはいない。

Q.売上0円の日はあった?

つ:先輩方に「何日もあるぜ」といわれたけど、今のところ1日だけ。

ぜ:最低が300円。危ないと思ったら、営業マンでも新聞屋でも集金の人でも、来た人に営業するから!

Q.最初の客は覚えてる?

つ:プレオープンとか何日かあって、知り合いだったりしたので・・・なんとなく買ってくれた本は覚えている。初めてのお客さんよりも、初めて知り合い以外のお客さん、通りすがりの男性が入ってきてくれたことをよく覚えている。

ぜ:最初の客というか、オープンの日に自分が10年ぐらい探していた本をお客さんが(本棚から)持ってきて・・・「すみません、この本は売れません」て断ってしまった。あれは売るべきだった。全部売るって気持ちにならなくちゃダメだなと。

Q.値付けについて

つ:難しい。安くすれば売れるってものでもない。よく「安いですね」と言われる。その発言を良いほうにとるか、悪いほうにとるか・・・「この値段て(安すぎるだろう)!」と怒るお客さんもいる。

ぜ:探していた人が「この値段なら買おう」と思うぐらいの値段をつけるようにしている。安すぎるとセドリも来るし、ダメかなと。探している人はネットの相場を知っている人も多い。

ここで、徒然舎さんの悲しかった出来事。
「一箱古本市で、古本なのに100円じゃないの?ってお客さんがいて、説明したけれど、じゃあいらないと言われた」

岡崎さんの体験談も。
「なんで定価と同じなのかと聞かれたから、絶版で手に入らない、相場はこのくらいでと説明したが、納得できないから新刊書店で買いますと言われた。俺が説明したのは何だったのか?」

しかしまあ、駄々猫が思うには「古本を知らない客」が客として来るってことも大事なことではないかと。イラつきますけどね。

Q.買取について

つ:今のところさそれほど問題ない。扱わないジャンルの本を断ったこともあるが、組合に入っているなら、市場にも出せるから、苦手意識持っちゃいけないなと思った。お菓子やお茶を出してくれることも多い。

ぜ:先日、すごいおばあちゃんが来た。どんな本か聞いたら、「ここ(善行堂の書棚)にあるような本」と言うので取りに行ったら、「こらあかん」て本ばかりで。「申し訳ないが買えません」と言ったのに「代金をくれ」と言う。逃げ帰ったが、一週間ぐらいして店に来て「お金を払わないのはおかしい」と言われた。もちろん断ったが。

3人の話の流れで「一人のコレクターが集めた本には力がある。亡くなった方のコレクションなど、本人不在でも何かが残っているように思える。それを次の人に渡せる喜びがある。

Q.嬉しいこと

つ:お客さんが来て話してくれる。(受身なのに)外から元気を貰える。オンラインの方が自由度が高いと思ったが、店にいるとそれだけで外から何かしら入ってくる。店を開けることが楽しい。

ぜ:こっちは、日本一良くしゃべる古本屋だからな〜。


この後、夏葉社の島田氏が登場し、山本善行編『上林暁傑作小説集『星を撒いた街』』について少々。
6月25日、善行さんの誕生日でもある日、この会場にて「先行販売」ということになり、トーク後、飛ぶように売れていた。
私も購入し、その場で善行さんにサインしていただきました!

最後に、質問タイム、プレゼントタイム。
出店者なので遠慮しましたが、3人の似顔絵付きサイン色紙や選んだ本など、欲しかったなあ。
見事ゲットされた方、おめでとうございます!


以上、駄々猫的まとめでした。
間違いや、「これは書くな!」という内容があったら申し訳ありません。ご指摘下さい。
posted by 駄々猫 at 00:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 本関連イベントなど | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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